パンパン宿
Mika Takatsu
あの頃、米英相手に売春していた女性たちは今は90代になっている。
もはや「私はパンパンだった」と告白する女性はひとりもいない。
しかし、存在していないわけではない。
彼女たちは、今もひっそりと過去を殺して暮らしている。
老いた女性がかつてパンパンだったとは誰も想像もしないかもしれない。
しかし、今の老いた女性にそのような過去が隠されていたとしても不思議ではない。
何も持たない女は、国籍・人種を問わず「平等に食い物にされる」という悪い意味の平等という運命に翻弄され、最後はガベッジに放り込まれる。
戦争を始めるのは男。
代償を払うのは女。
……
五社監督のー肉体の門。
時代は日本敗戦直後。
東京・有楽町の廃墟ビルに住むパンパングループ、浅田せんたちは、米兵とは絶対に寝ないという掟のもとに結束していた。
彼女たちの夢は、金を溜めてダンスホールを開業することである。
浅田せん役、通称『関東小政(かんとうこまさ)』
彫留に左足の太ももに「関東小政」の文字と赤いバラの模様の刺青を入れてもらった。
戦争を始めた男たちや敵国であるアメリカ人を激しく憎んでいるが、
戦後ひとりぼっちになって、食べていくために仕方なく娼婦になった。
そして、
戦争を始めた男たちや敵国であるアメリカ人を激しく憎んでいる。
自身は娼婦の仕事について、「持ってあと3年だろう」と見切りをつけている。
彫留によるとせんは、3月10日の東京大空襲により家や家族を亡くし、自身は川崎の工場にいたため助かった。
焼け野原で何日もお腹をすかせていた所、復員兵から白飯をもらいお礼に処女を捧げたその相手が後に伊吹だったことがわかった。
仲間の町子の裏切りや、特攻隊の生き残り・新太郎の看病、せんのライバルであるお澄の米兵への復讐の手伝いなどを経て、女たちはそれぞれの道を歩むことになる。
浅田せんは、初めての男である伊吹に恋心を抱いている。
私が女優なら『浅田せん』
ラフにしていいなら、やってみたい♡
相手役の伊吹はもちろん、ひとりしかいないね(^_−)−☆
星の流れに
星の流れに 身を占って〜
どこをねぐらの 今日の宿
すさむ心で 枯れはてた
こんな女に 誰がした
煙草ふかして 口笛ふいて
あてもない夜の さすらいに
人は見返る わが身は細る
町の灯影の わびしさよ
こんな女に 誰がした
飢えて今ごろ 妹はどこに
一目逢いたい お母さん
ルージュ哀しや 唇かめば
闇の夜風も 泣いて吹く
こんな女に 誰がした。